熱の先端をそこに宛がった途端、組み敷いていた身体が一気に汗ばんだ。 肩を掴んだ手のひらにそれを感じると同時に、二人分の体温で温められた室内を引き裂くような悲鳴が、小さく小さく漏れる。 鋭くて、けれどどこまでも切なく尾を引く甘ったるい声に、自分でも呆れるくらい激しく煽られてしまう。何度聞いても、慣れない。 ぞくり、と背筋をむず痒いような粟立ちが走り、瞬間、沸騰しかけた射精感をぐっと飲み込んだ。 強い刺激を求めて急く気持ちをなんとか落ち着かせて、慎重に慎重に、ゆっくりと根元まで沈み込ませていく。 腰を進めるたびに、背中を引っ掻く爪の感触が、愛しくて仕方ない。 一度全部収めて、そのままセンパイの息が整うのを待った。 詰まりがちだった吐息が、深く熱い呼吸に変わるのを確認して、律動を始める。 「……っ……っぁ、っぁ……っん…」 すぐに蕩けるような喘ぎ声が零れ出した。 その度に繋がった部分が小刻みに収縮して、オレを強く誘惑する。 センパイはよく、オレのドキドキが中から振動で伝わって堪らないって、泣きそうな顔で言うけど、オレだって同じなんだからね。 必死でガマンしてるのに、そんなに強く締め、たら…っ、 ちょ、マジ、キツイんスから…… ずるずると寸前まで抜いて、半ばの辺りで擦り上げるようにすると、泣き声にも似た一際大きな声が上がった。 「……ココ、だよね?センパイの気持ちイイとこ……」 溜息を吐くようにそう耳元で囁くと、否定するように明日叶センパイが首を振る。 これはセンパイの癖だ。 嫌、でも、違う、でもなくて。 答えは絶対Yesのはずなのに、素直な身体とは裏腹に、決して認めようとしない。 人一倍恥ずかしがりなセンパイは、自分が気持ちよくなることに対しての躊躇いが、 何度身体を重ねても拭えないらしい。 けど、もう分かっちゃってるんスから。 その証拠に、ぐい、ともう一度強くそこを刺激すると、背中に鋭い痛みが走った。 いてて、と思わず眉を寄せて笑ってしまう。 ―――素肌に食い込む爪の跡が、またしばらく消えなければいいなって思う。 理性的なセンパイが、どうしようもなくオレに溺れてくれたって証。 自分では見えないけど、時々センパイがオレの背中見ては赤くなってるのを見るのが好きだから、嬉しい。 ぐりぐりとしつこくそこを刺激し続けていると、普段は強くて鋭い視線が、すっかり潤んでオレを睨み上げてきた。 もう、だからそんな目、しちゃダメだって。 どんなにセンパイが気持ちいいのか。 どれだけオレを感じてくれてるのか。 どこがセンパイの好きな場所なのか。 全部バレちゃうよ? 「そーんなウルウルした目で睨まれても、ぜーんぜん、説得力ないっスよ♪」 笑いながら少し強めに耳朶を噛めば、まるで猫が鳴くような声が零れる。 堪えて堪えて、けど、もうどうしようもなく殺し切れずに出てしまったっていう、センパイの“本当の”声。 ……やーばい、カワイすぎる。 もっともっと、強がりな心をブチ壊したくなって、真下にいたセンパイの腰を抱えると、くるりと身体を反転させた。 「……んあっ!…っぁ、たいよ……急に何す……っ」 急な動きに不満を訴えるセンパイを背中から抱きしめるようにして、オレ自身も横向きに寝転がると、片膝をセンパイの足に割り入れた。 自然と上になった足が浮き上がった瞬間、明日叶センパイの身体がびくって揺れる。 「たい、よ……」 「んー?」 切羽詰った声で呼ばれて、なんだか心の中がザワザワした。 ―――オレ、自分でも知らなかったけど、結構イジワルなのかもしんない。 「や、め……たいよ、……」 体勢移動の意味を的確に理解したセンパイの声が、これから待ってる強烈な快感に怯えるように、けれど微かに期待するように、ふるふると震えている。 「なーに、センパイ」 「こ、れじゃ……」 「これじゃ?」 「………っ…」 「言ってくんなきゃ分かんない」 半分くらいで止めていた挿入を、思い出したようにじわじわと再開する。 向かい合ってたさっきより、先端が熱い壁に激しく擦られる。 かたかたと、明日叶センパイの身体が小刻みに震えだした。 「なーんてね、嘘。言わなくったって分かるよ。こーすると」 「ぁん……っぁ、っや……たい、…っよ、っぁああ!」 「センパイの気持ちイイとこ、思いっきり当たるんだよね?」 知ってるよ。 センパイが口にしなくったって、もう、オレは知ってる。 前に回した手で胸元を撫で上げると、センパイがぎゅうっと身体を丸めた。 「……っ、イキそう?気持ちイイ?」 分かってて聞くと、それでももう、いっぱいいっぱいなセンパイはようやく素直に頷く。 それを確認して、思い切り抱きしめると同時に、わざと内壁を引っ掻くように乱暴に滑らせて、最奥まで抉った。 腕に温い迸りを、先端に強烈な締め付けを感じながら、ようやく思いの丈を注ぎ込む。 素直なセンパイ。 素直じゃないセンパイ。 どっちも可愛くて、大好きだよ。 |
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◆あとがき◆ 桃色第二弾です。今回の裏テーマは「横抱きH」でしたvv 前に「横抱きですると挿入が深くなる」とかなんとかいう情報をどこかで仕入れたもので… ……ってこういう情報、一体いつどこで入手してんだ私!?(ホントにな!)(そしてうろ覚え) 明日叶ちんは、言葉でどんなに意地張ってみても、あのおっきな目が全てを語っちゃって、 結局何もかも太陽にはバレバレなんだろうなぁ、可愛いなぁvvという気持ちから生まれたネタです。 太陽視点の、「ふふ、センパイか〜わいー♪」的な小話でした。 中途半端な一人称ですいません。一念発起で試してガッテン☆→爽快に挫折。orz やってみたかったんですが、やっぱり難しかった(凹)。 2010.10.10 up |
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